台湾視察(11月11日~14日)

静岡県議会日台友好議員連盟で台湾を訪問してまいりました。視察の目的は静岡県と台湾との交流の現状や今後の展開について考えること。そしてコロナ禍で停止した静岡・台北間の定期便の復便についての依頼です。

静岡県台湾駐在員事務所で交流の現状について説明していただいたほか、台湾防災産業協会から静岡県との防災関係での交流について研修、スタートアップ企業が入居している亜湾新創園の視察などを行いました。

富士宮市と台南市が友好交流都市協定、西伊豆町と澎湖県、藤枝市議会と台南市議会がそれぞれ友好交流協定、大井川鉄道と阿里山林業鉄路と姉妹鉄道提携を締結するなど、台湾と県内の自治体・民間企業との交流は多いです。静岡県台湾駐在員事務所では県内自治体の交流支援も行っており、今後、菊川市でも教育、産業、防災等の分野で台湾との交流を深めていければと考えました。

台湾では、防災産業市場の推進・拡大、実践的な防災技術の普及及び防災意識の向上を目的に、2013年に台湾防災産業協会が設立されました。同協会が優れた防災用品を認定する「防災用品認証制度」に、静岡県防災用品普及促進協議会の防災用品(手羽先玄米リゾット・ミニ(有限会社魚藤:掛川市)、缶入りパン(青空製パン株式会社:牧之原市))が選ばれ、同協会が作製している防災セットにも、上記2品は採用されています。台湾も地震や水害が多く、防災面でも本県と協力をさらに進めていくことの意義を感じました。

5G・AIoT関連のスタートアップ企業を支援することを目的とした「亜湾新創園 (アジアベイ・スタートアップ・テラス)」が、2021年に高雄市内に開設されました。設立時点での入居は45社でしたが、現在では108社となりその内7社が海外企業です。入居するスタートアップ企業は、主に5G、AIoT、クラウドサービスなどを活用し、スマート製造、介護医療、デジタルコンテンツ、エンター テインメント、アプリケーション開発などの分野に取り組む企業です。また、経済部が所管する公営企業など台湾大手企業に加え、AWS(アマゾン)、LINE、NVIDEAなどがパートナー企業として連携参加しています。

台湾も日本と同じく少子高齢化・人口減少が進んでいます。台湾の主要な農産物は、コーヒー豆、バナナ、パイナップル、マンゴーなどですが、近年政府が支援しカカオの生産にも取り組んでいます。「亜湾新創園」には農場管理のシステム開発を行っている企業もあり、担い手が減少しても農業が継続できるように取り組んでいます。人口減少に対しては、人口減少の抑制とともに人口減少社会を見据えた施策の重要さを改めて思ったところです。

チャイナエアラインでは、議連会長から本年1月及び年末のチャーター便に関してのお礼を申し上げ、定期便の復便について依頼をしました。これに対し、李マーケティングゼネラルマネージャーから、

・静岡県とチャイナエアラインが今日のような交流を続けることで、いつか必ず復便できると考える。

・チャイナエアラインの状況については、コロナ禍に発注した飛行機が納入されておらず、機材がコロナ前に戻っていない。来年から徐々に機材が入ってくるが、現時点では復便の保証はできない。いつ復便できるかも現時点で申し上げることはできないが、チャーター便を飛ばすことは可能である。

・復便を計画したときに、静岡空港においてもグランドハンディングの人手不足にならないようにお願いする。機材が入ったときが復便のときであり、共に復便を目指して頑張っていきたい。

という発言がありました。直ちに復便とはいかず、時間がかかるということですので、県としても今後のことを考えていかなければならないと思います。

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