○厚生委員会県内視察(令和7年7月22日~7月23日)
1 静岡県立こども病院
先進小児医療の現状、地域医療機関との連携、オンライン診療の実施状況、入院中の小中高校生の学習支援等について視察しました。
静岡県立こども病院は1977年(昭和52年)に全国6番目の小児専門病院として開設されました。小児科、アレルギー科、神経内科など29科の診療科を擁し、県内小児医療の中核病院として、また、静岡県の小児科における「最後の砦」として地域医療のニーズに応えています。
地域別の入院患者比率は、中部地区が51%、東部地区が32%、西部地区が7%、県外が10%となっています。西部地区には浜松医科大学病院等があることから比率は低くなっていると思われます。
NICU(新生児の集中治療室)には、人工心臓により心臓移植を待つ新生児が入院しており、まさに静岡県の小児科における最後の砦であると実感しました。物価や人件費が上昇する一方、診療報酬が上がらず、全国的に病院経営が大変厳しくなっていますが、しっかりと支援していかなければなりません。


2 藤枝市立みわ保育園
保育園と市発達支援研修センターの併設事例として、保育園に複合的な機能(発達障害児支援、福祉避難所等)を付加する取組について視察しました。
藤枝市立みわ保育園は老朽化に伴い、近くの高台に移転し2025年(令和7年)4月に開園しました。発達障害児の支援機能を備えるとともに、市内の別の保育園や幼稚園に通いながら療育を受けられる市発達支援研修センターを併設するとともに、保育者の資質向上を図る研修の場としても活用されています。福祉避難所にも指定されており、災害時などに妊産婦や乳幼児を受入れることができます。
藤枝市には幼稚園が10園、保育園が12園、こども園が15園、小規模保育事業所が32園ありますが、公立はみわ保育園を含む3保育園のみであり、乳幼児のセーフティネットの役割を果たしています。
3 聖隷三方原病院
静岡県西部ドクターヘリの運航に関する現状と課題を確認するとともに、へき地の救急医療体制の強化について研修しました。
聖隷三方原病院は、2001年(平成13年)からドクターヘリの運航を開始し、焼津市・藤枝市以西を管轄しており、へき地等における重症患者の救命率向上と後遺症の軽減に寄与するとともに、救急科の医師全員がDMAT隊員資格を取得するなど災害医療にも貢献しています。令和6年度の運航実績は、258回で、菊川市への出動は13件(令和5年度)でした。静岡市以東は、順天堂大学静岡病院(伊豆の国市)に基地を置く、静岡県東部ドクターヘリが担当しています。


4 デンマーク牧場
発達支援と児童福祉の推進に向けた取組について研修しました。デンマーク牧場こども家庭サポートセンターは、児童発達支援センター、児童家庭支援センター及び就労支援施設からなっています。児童発達支援センターとは、児童福祉法に基づき、発達支援が必要な主に未就学児を対象に療育(言語訓練、運動療法など)を提供し、日常生活の自立や社会性の向上に向けた支援に重点を置く施設です。児童家庭支援センターとは、児童福祉法に基づき、年齢を問わず、子育て家庭全体を対象に虐待防止、家庭問題の解決、子育て支援など幅広い相談に対応し、療育よりも家庭環境の改善や地域連携に重点を置く施設です。
2025年(令和7年)4月に開設したデンマーク牧場こども家庭サポートセンター『だいち』は、児童発達支援(定員30名)、放課後等ディサービス(定員15名)のほか、保育所等訪問支援なども行っています。主に袋井市、磐田市の方が利用されていますが、広い敷地に牛や羊が生活しているとても良い環境にあり、今後の利用者の増加が見込まれます。